メールの日付を見ると2009年9月5日になっています。私がそれを見たのは1日か2日後のことだったので、先月の初めですね。ふと気が付くとBingからFacebookの私のアカウント宛てにメッセージが入っていました。

Message from Bing 01

そういえば、Bingが「Bing &amp Ping」とかいうものを始めるという話を聞いたなぁ、と思い、早速メールに書かれていた指示にしたがって、私のHotmailを送信しました。

Message from Bing 02
(緑線は私が書いたものです。意味は最後までこの記事を読んでくださった方にはお分かりになるはずです。ちなみに「Microsoftはあなたのプライバシーを尊重します」と書かれています。)

内容は簡単に言うと、Windows Live IDを登録してくれたら、Bing & Pingの先行公開に招待します、というものです。

Bing & Pingが何か、ということはマイコミジャーナルの記事『MS、検索結果共有機能「Bing & Ping」投入へ – Facebook、Twitterと連携』が参考になると思います。以下に同記事から一部引用します。

新サービスではBingの検索結果をFacebookやTwitter上に反映し、素早く複数のユーザーで共有する仕組みが提供される。

天気予報やスポーツ中継の結果など、Bingでは入力したクエリーによってはダイレクトにユーザーが望んでいる(と思われる)結果を返す「Instant Answers」と呼ばれる機能が備えられている。こうした検索結果をそのままFacebookやTwitterに投稿、あるいは電子メールに貼り付けることで、すぐに他のユーザーと情報を共有できるようになる。

これは便利になると思い、Bingからメッセージを受け取って以降、結構期待して待っていました。しかし、連絡は来ない。何の音沙汰もなく1ヶ月、もうほとんど忘れかけていた今朝、メールボックスを開いてみると、Bing & Pingからメールが届いていました。

Bing and Ping is the easy, new way to share results with your friends to help you make better decisions on the important things in life.(Bing & Pingは、簡単で、新しい、友達との検索結果共有手段です。生活の上での大切な事柄に関して、あなたをより良い決断へと導く助けになります。)

といったような前置きから始まり、Bing & Pingを始める方法が紹介されていました。

  1. 1. Bingにアクセスし、ロケーションと言語をアメリカと英語にセットする。
  2. 2. Windows Live IDでサインインする。
  3. 3. 検索する
  4. 4. 映画の時間やNFLチーム、フライトの状況などを検索した時に、Bing & Pingの新機能が表示される。例えば以下のような場合。
    • http://www.bing.com/search?q=the+informant
    • http://www.bing.com/search?q=seattle+seahawks
    • http://www.bing.com/search?q=aa689
  5. 5. 検索結果にFacebookとTwitterとメールのアイコンが現れ、クリックすると友人と検索結果を共有できる

書かれたとおりに設定し、サインインした後、このリスト4に書かれているURLには実際にアクセスしてみました。以下に通常のBingの画面と並べて紹介します。

まず1つ目。映画ですね。上がBing & Pingで下が現行のBing画面になります。

Bing & Ping 映画情報

Bing 映画情報

見る限り変化はありません。こちらの設定の仕方が悪かったのでしょうか。

2つ目。NFLチームを検索。

Bing & Ping NFL情報

Bing NFL情報

この結果ではちゃんとFacebookやTwitterのアイコンが表示されています。ちなみに、MLBチームで調べてみても、特に変化はありませんでした。今はまだNFLだけなんでしょうか。

3つ目。American Airlineの689便です。

Bing & Ping フライト情報

Bing フライト情報

こちらもちゃんと表示されていますね。

せっかくなので、試しにFacebookとTwitterに送ってみました。メールも試したんですが、文字化けしてうまくいかなかったので、ここでは省略します。

まずはFacebook。かなり色々と書かれていますね。

Bing & Ping とFacebook

次はTwitter。シンプルになっています。詳細はBingで、ってことでしょうね。

Bing & Ping とFacebook

ちなみに、私はAmerican Airlineの689便とも関係なければ、NFLに特に興味もないので、実際に投稿まではしていません。画像はプレビューです。

ここまで使った感想では、現時点ではBing & Pingよりも米Yahoo!の新しいSERPsの方が色々なメディアに対応していて使いやすい印象を受けています(Yahoo!については「Yahoo!(米)の検索結果やホームページが新しくなりました」をご覧下さい)。

ただBing Teamも言っているように、このBing & Pingはあくまで初期段階の状態ですから、この機能がより多くのメディアや手段と結びついて充実してくると、使いやすいものになるのではないかと思います。Bingは「意思決定エンジン」ともいわれるように、検索ユーザーの意図をある程度汲み取って検索結果を返そうとしますから、ユーザーの意図に適合した時にこういったサービスが用意してあるととても便利だと思えるではないでしょうか。

Bingのこうした動きや、Yahoo!のリニューアルに加えて、先ほどGoogleとMicrosoftがTwitterと業務提携について話し合いをしていることが報じられましたが、それぞれの検索エンジンのソーシャルメディアに対する取り組みも勢いを増していますね。こうした動きは、今後、ますます検索結果を多様化させることに繋がるのでしょう。SEOの視点から見ると、面白い反面、大変さが増すことになりますね。

以上がBing & Pingを使ってみた簡単な報告ですが。今回の投稿ではもうひとつ、話題にしておきたいことがあります。

実は、私は今、Bingに結構苛立っています。というのも、Bing Teamからの一通目のメールを受け取った直後、直ぐに次のメールが来ており、その内容に呆れたからです。タイトルは『Bingからの謝罪』。以下に全文引用します。

Apologies from Bing

In the excitement to get the news of The Bing and Ping Preview launching to all of you we accidently placed your email addresses in the “To:” line. We apologize as we know your contact information is private and we would never intentionally share this information with anyone. We are investigating how this happened and will take steps necessary to help ensure this does not happen again.

We sincerely apologize for this oversight and hope that this does not cause any inconvenience.

Sincerely,

The Bing Team

プレビューへの招待状を送った全てのユーザーのアカウントを、メールの「送信先(To)」に並べて書いてしまったとのこと。確認すると、私のものも含めて1462件ものメールアドレスが流出してしまったようです。

とても腹立たしいことに、どうやら、Bing & Pingの"素晴らしさ"を友人と共有する前に見知らぬ他人とBingの失敗を共有する羽目になってしまったようです。

一部の人には既にスパムメールが届き始めているとのこと。こちらにスパムが届き始める間に、いっそあまり使っていないこのHotmailアドレスを破棄しようかと真剣に検討中です。