いつもとても有益な記事を配信しているSocial Media ExaminerでMichael Brito氏による「5 Twitter Tips for Building Your Business(あなたのビジネスを形成する5つのTwitterに関するアドバイス)」と題された記事が投稿されました。

ここで挙げられている5つのアドバイスとは次のようになっています。

  1. いくらかの調査を行う
  2. 目標を決定する
  3. Twitterプロフィールを明確に記述する
  4. 社会的公正を確立する
  5. トラックし、測定し、繰り返す

私が気になったのはこの中の「社会的公正を確立する」という項目です。以下に引用します。

社会的公正を確立する

Twitterで成功するためには、コミュニティでの信頼と信頼性を確立しなくてはならない。最終的な結果はあなたの社会的公正の増大である。それは常に、あなたが手にしているかもしれないフォロワーやツイート、あるいはリツイートの数に言い換えられるわけではない。むしろ、信頼できる情報源としての評判を発展させることや、あるいは特定の領域における専門家とみなされる存在であること以上のものである。

あなたのビジネスに関する一方的なマーケティングのメッセージを押し出すことであなたの公正性を確立することには成功しないだろう。代わりに、コミュニティの中で質問に応え、人間的に振舞い、自然に人びとに関わろう。さもなければ、顧客はあなたがいいたいことを聞かないだろうし、あなたの公正性は減少することにさえなるかも知れない。

Twitterのフォロワーを買うこともお勧めできない。あなたにとても安価で何千ものフォロワーを約束する会社はたくさんある。問題は多くのフォロワーが決してあなたのコンテンツを読まないし、あなたのリンクをクリックしないし、彼らはおそらく大量のBit.lyリンクを吐き出す単なるロボットである。さらに、あなたがフォロワーを買ったことが公になれば、あなたはコミュニティに注目され、その評判は損なわれるかもしれない。

あなたの「見た目の」公正性と影響を高めるためにフォロワーを買うことに価値はない。なぜなら、それは見た目だけのことだからである。

ここでのカギとなる「社会的公正(Social Equity)」という概念ですが、World Market Mediaによる定義では次のように書かれています。

個人、組織あるいはブランドの評判及びオンラインでフォローすることに関わる知覚価値。この価値は、最終的にオフライン世界を越えるインターネット上の多様なソーシャルメディアの経路を横断して生じるオンラインのバズや会話を基盤として増加あるいは減少する。

フォロワーの売買とまではいかなくても、人工的にただフォロワーを増やすという行為は実際に行われていますね。ただ相互フォローやフォロワー数増加のために集まったフォロワーが大きな価値を生むとは思えません。絶対数を増やすことで、大きな影響力に繋がることもあるかもしれませんが、多くの場合、そのようなフォロワーはそのフォロワー自身がフォロワー数を集めることに力を注いでおり、こちらのツイートを深く受け止めたり、広めることに夢中になったりはしないのではないでしょうか。

先日の「フォロワー数がTwitterのすべてではない」という記事でも書いたように、ただフォロワーを増やすだけで個々の価値が上がるわけではないと思います。またBrito氏がいうようにツイート数やリツイート数も個々の価値を決めるものではありませんよね。

評判になるというのはただ単に数的な広がりを意味するものではないのでしょう。存在が広く認知されることはもちろん重要だとは思います。場合によってはそれが全てであるというようなケースもあるでしょう。

しかし、長くフォロワーと関わり、信頼性を増すという観点から見れば、互いの会話を妨げる規模はむしろ不要であることも多いのではないでしょうか。こうしたことは数字で表すのが難しいものですが、広がりを互いの声が届く規模にとどめ、そこでの存在感を増し、信頼を高めるということは、多くの局面で求められるものだと思います。