SEOの基礎、パート10です。
今回はキーワードの修飾語句(Keyword Qualifiers)に関することを扱った記事になります。この「修飾語句(Qualifiers)」は言語学の言葉なのでしょうか、どういう訳をあてるべきか迷いましたが、とりあえずここでは「修飾語句」としています。意味としてはキーワードを修飾 / 限定する者といった意味合いで使われているようです。
以下はStoney deGeyter氏による「SEO 101 – Part 10: Everything You Need to Know About Keyword Qualifiers」の全訳になります。もし誤訳や解釈のミスなどがありましたら、ぜひご指摘ください。可能な限り修正していきたいと思います。
SEO101 – Part10: キーワードの修飾語句についてこれだけは知っておきたいこと
以下のシリーズはニューヨークでL’Oreal主催の美容系ブロガーグループに行ったプレゼンテーションから転用したものである。プレゼンテーションのほとんどは、ブログを検索エンジンとユーザーに優しいものにする方法について用意されたものだが、ここで私はあらゆる業界をまたがって製品やサービスを販売するサイト向けのコツや戦略を含む多くのコンセプトを膨らませていくつもりである。
中核キーワード修飾語句
ウェブサイトを中核キーワードに最適化することは、最適化プロセスの一部でしかない。検索の大多数はより長く、より具体的なフレーズで行われる。キーワード・リサーチを行う際には、実際、これらのフレーズは追加されたキーワード修飾語句を持つ中核キーワードにすぎない。
キーワード・リサーチ・ツールを用いて、それぞれの中核キーワードに対して、何ダースもの、あるいは何百もの修飾語句を見つけることができる。それぞれのこれら新しいフレーズは、あなたが求めているものをターゲットにしているか、そして、中核キーワードが当てはめられたページのコンテンツに合っているかといった、サイトへの妥当性を慎重に分析されなくてはならない。妥当でないものは取り除くか、あるいは他のページに対する最適化のためにとっておくことができる。
一部の修飾語句は単に異なる形をした同じ中核キーワードである。例えば、複数形や過去形、能動態等(run、ran、runningなど)がそれにあたる。他の修飾語句は中核キーワードにさらなるコンテキストを与えるが、フレーズの意味には何の影響もない。その他の修飾語句はフレーズの意味を変えることになり、最も重要な中核キーワードやページの最適化には適切ではないかもしれない。
「ディスカウント」という言葉を追加するのが相応しくないのであれば、それはあなたには必要のない修飾語句である。あなたの提供するもののほとんどがディスカウント商品ではなく、あなたが特定のディスカウント商品をリスト化しているセクションを持っているならば、それは実際の中核キーワードとは異なるページで最適化されるのが望ましいフレーズである。中核キーワードに加えられたあらゆる修飾語句は確実にそれがその中核キーワードに属するのか否かを慎重に考慮されなくてはならない。
一部の修飾語句はまた互いに直接的な矛盾があるだろう。宝石について語るとき、「チープ」や「ビンテージ」を同じぺージで使わない方がいい。このように、ページに関連する中核キーワードを修飾する語句の束を投げ込む前に、説明され、考慮されるべき事柄がたくさんある。
キーワードを区分する
検索者の購入サイクルのそれぞれ異なるフェーズを表す明確な4つのキーワード区分がある。上述のプロセスを終えた後で、ひとつのページ、または複数のページに最適化されうるひとつ、またはそれ以上のキーワードのグループが残されているはずである。次のステップは、それぞれのグループを選んで、キーワードの区分を基に、さらに踏み込んで区分することである。
調査: 調査を行う人々は購入サイクルの一番最初におり、一般に彼らは欲しているものが何か分かっていない。彼らは選択を絞り込んで、その助けとなる非常に一般的な情報を見つけるために検索エンジンを訪れる。これらは通常、修飾語句を伴わないか、あるいはきわめて基本的な修飾語句を持つ中核キーワードである。これらのキーワードは上位のレベルのカテゴリーページへと最適化されることになる。
検討: 買い物を検討している人々は、商品カテゴリーのレベルにクエリを絞り込み、購入サイクルの次のフェーズに移動している。検索者は商品間のそれぞれの特徴と相違を見ており、彼らが求めている商品を決定している。これらのキーワードは容易に商品カテゴリーや比較ページに最適化されるページである。
購入: 購入する準備のできている検索者はこの時点で正確に彼らが求めているものを把握しており、その上で彼らはそれを買う正しい場所を探しているだけである。彼らは購入のための正しい基準、たとえば、ブランドの信頼性、価格、保証、ショッピング・ポリシー、返金ポリシー、カスタマーサービスなどに適合する店を探している。これらのキーワードは商品ページに対して最適化されうる。
情報: 情報クエリは一般に「方法」の検索用語である。これらはモノを買おうとしているのではなく情報と、彼ら自身の教養を求めている。これらのクエリはブログや記事ページに最も最適化される。それらが直接の顧客を連れてくることはないが、それらはリンクや忠実な支持者を獲得する強いリソースであるウェブサイトを構築する助けとなる。
情報のみのサイトやブログ用のキーワード区分は商品やサービスを販売するサイトと少し異なってる。情報サイトにおいて、全てのキーワードはコンテンツを発展させるために用いられるのであり、だからこそ、それはあなたがどんな種類のキーワードコンテンツを作りだせるか、そして、同時にどんなキーワードがターゲットになるのかを決定付ける問題である。
上述と同じ消去法のプロセスを用いることで、全てのキーワードを3つの異なるグループに区分することができる。
幅広いトピック: 一般的な情報を探している人びとは彼らがそれについてもっと知りたがっている一般的なトピックを持っている。これらの検索者は通常、あまりに多くの詳細な情報を求めているわけではなく、あなたはもっとも一般的な情報から始めなくてはならない。
具体的な欲望: これらの検索者は彼らが持つと思われる疑問に対する答えを求めている。彼らは問題の解決を求めているのかも知れないし、求める結果を得る最良の方法を求めているのかも知れない。
当面の課題: これらの検索者はきわめて限定的にまとまった基準に合う解決方法を求めている。広範かつ包括的な回答を提供するだけでは十分ではなく、彼らはその状況に適合するもっと具体的に適合されるものを求めている。
キーワードのROI
どのキーワードが最終的に自サイトに最適化されるのかを決定するとき、ROIを最優先で考えた方がいい。上のチャートはどのキーワードが最良のROIを生むかが決定付けられる時期を非常に一般的な法則を示している。
1語ないし2語のフレーズはしばしば多くのトラフィックを生むが、そのキーワードからのコンバージョンは多くの場合、非常に低い。それはキーワードがもたらす大量のトラフィックで補われるが、トラフィックが増えれば、電話やメールに回答することを含めて、消費されるリソースも多くなる。
スペクトルの下端には5語ないし6語のフレーズがある。これらのフレーズのコンバージョンの可能性は非常に高いが、多くのトラフィックはなく、総合的なコンバージョンはとても低いのである。これらは最適化すべきキーワードだが、多くの時間は費やせない。さもなければ、それらの販売から得る価値を全てを失ってしまう。
幸福なROIの領域は3語そして4語のフレーズを伴う。これらは良いトラフィックをもたらし、良いコンバージョン率につながる。ここに努力を積み重ねて集中させることで、あなたが目指す価値を最大化できる。
しかし、キーワードの長さがキーワードセクションで問題になる唯一の要素ではないことは頭に入れておくといい。ユーザー層が最も高い売り上げを生むために、ターゲットになるキーワードを確実にあなたが選ぶようにした方がいい。
関連情報
Stoney deGeyter氏はPole Position Marketingのプレジデントで、多くのカンファレンスへの出席や、SEO・SEM関連記事の執筆を行っておられます。今回翻訳元となったSearch Engine Guideで数多くの記事を書かれていますし、Twitterでフォローすることも可能です(@StoneyD)。
記事インデックス
- SEOに関して知っておくべきこと
- Titleタグに関して知っておくべきこと
- Meta DescriptionとMeta Keywordsタグに関して知っておくべきこと
- 見出し及びAlt属性に関して知っておくべきこと
- ドメイン名に関して知っておくべきこと
- 検索エンジンに優しいURLとリンク切れに関して知っておくべきこと
- サイト・アーキテクチャと内部リンクに関して知っておくべきこと
- キーワードに関して知っておくべきこと
- 中核キーワードに関して知っておくべきこと
- キーワードを修飾する語句に関して知っておくべきこと
- SEOコピーライティングに関して知っておくべきこと
- ページ・コンテンツに関して知っておくべきこと
- リンクに関して知っておくべきこと
- リンクの分析に関して知っておくべきこと
- リンキングに関して知っておくべきこと
- リンク構築に関して知っておくべきこと