長らくブログを更新していなかったので、パンダアップデート等のホットな話題に記事内で触れる機会が無かったのですが、個人的に今月初旬のGoogle Webmaster Central Blogに掲載されたAmit Singhal氏の記事「More guidance on building high-quality sites」に掲載されているサイトの品質を測るためのチェックリストを、自分で訳す必要があったので、どうせならと記事にしてみました。
先日の鈴木氏の記事によると、日本ではまだパンダ・アップデートが導入されていないとのことですが、パンダ・アップデート導入の有無に関わらず理解すべき内容だと思います。
とはいえ、ここで採り上げる内容は既に、渡辺氏が翻訳し記事にされており、また安田氏も詳細な記事にされているため読まれた方も多いと思います。まだ読まれていない方や、別の翻訳として興味のある方は、ぜひ一度目を通してみてください。
また、Google側の情報提供はたいてい抽象的であるのが特徴で、このチェックリストでも具体的にどうすべきかまでは書かれていないのですが、サイト運営のためのヒントが多く含まれていますので、SEOに興味がないという方にもお勧めです。
高品質サイトとみなされるものとは?
私たちのサイトの品質に関するアルゴリズムは、低品質コンテンツのランキング入りを減らすことで、人々の「高品質」サイト発見の手助けとなることを目的としています。最近の「パンダ」アップデートはアルゴリズムによってサイトの品質を評価するという困難な作業に取り組んでいます。一歩下がって、私たちはアルゴリズムの発展を促すアイデアと調査を説明したいと思っています。
以下はページまたは記事の品質を評価するための質問です。これらは私たちがサイトの品質を評価するためのアルゴリズムを書きつつ、私たち自身に問うたものです。
もちろん、私たちは人々が検索結果を操作するのを望んでおらず、アルゴリズムで用いた実際の上位表示のシグナルを公表することはしません。しかしGoogleの考え方に近づこうというのであれば、以下の質問が、私たちがこの問題をどう捉えているかに関するアドバイスになります:
- あなたはこの記事の情報を信用できるでしょうか?
- この記事はその話題に精通した専門家やファンによって書かれていますか?それとも、もっと薄っぺらな内容でしょうか?
- そのサイトは、キーワードのバリエーションが少しだけ異なる、全く同じか似通った話題に関する複製・重複記事あるいは余分な記事を持っていますか?
- このサイトに安心してあなたのクレジットカード情報を提供できるでしょうか?
- この記事は単語や文法、あるいは事実関係に誤りがありませんか?
- その話題は読者の本当の利害や興味関心に基づいて書かれたものでしょうか、あるいは検索エンジンでの上位表示が目的でコンテンツを作成しているのでしょうか?
- その記事はオリジナルのコンテンツないし情報、レポート、調査、分析を提供しているでしょうか?
- そのページは検索結果にある他のページと比べて、十分価値のあるものでしょうか?
- コンテンツに関して、どの程度品質管理が行われているでしょうか?
- その記事は話の両面を描いているでしょうか?
- そのサイトはその話題に関して広く認められた権威(オーソリティ)でしょうか?
- そのコンテンツは個々のページないしサイトに気が回らないほど、大量生産されていたり、数多くのクリエイターに外部委託されていたり、あるいは大規模なサイトネットワークに広がっていませんか?
- 記事はしっかり編集されているでしょうか?あるいはそれは乱雑かつやっつけで作られたものでしょうか?
- 健康に関する検索クエリに関して、あなたはこのサイトの情報を信頼できるでしょうか?
- サイト名でこのサイトを権威ある情報源と認めるでしょうか?
- この記事はその話題に関する徹底的ないし包括的な説明を行っているでしょうか?
- この記事はしっかりと洞察に満ちた分析または興味深い情報を含んでいるでしょうか?
- これはブックマークしたくなるページでしょうか、あるいは友人に共有または推薦したくなるページでしょうか?
- この記事はメイン・コンテンツから気を散らせたり、その閲覧を妨げるような過度な広告を持っているでしょうか?
- この記事が雑誌や百科事典ないし書籍で採り上げられると思うでしょうか?
- その記事は短く中身がなかったり、あるいは役立つ詳細を欠いていないでしょうか?
- そのページは細心の注意を払って作られているでしょうか、それとも詳細への配慮を欠いているでしょうか?
- ユーザーは、このサイトのページを閲覧して苦情を言うでしょうか?
ページないしサイトの品質を評価するアルゴリズムを書くことは、非常に大変な作業です。しかし、上述の質問がどのように高品質のサイトと低品質のサイトを区別するアルゴリズムを書こうとしているかに関して、いくらかの理解に繋がることを望んでいます。
同記事では最後に、Googleのアルゴリズムに最適化しようというのではなく、上記チェックリストに沿ってサイトの品質改善に勤めることを勧めています。また、サイトの一部の低品質なコンテンツがサイト全体の評価に影響を与えることにも触れ、低品質のコンテンツを改善、削除、あるいは別ドメインに移動させるようアドバイスしています。パンダ・アップデートで慌てないためにも、品質改善の方法を模索していきたいですね。
ひとつ気になるのは、低品質ページは別ドメインへ、というアドバイス。これは不要だったんじゃないでしょうか…。
“サイトの品質を高める23項目のチェックリスト” への1件のフィードバック