Googleが「HTMLやJavaScriptに含まれるコメントを無視する」ことをJohn Mueller氏が説明しました。今月初めのGoogleの英語版ウェブマスターフォーラムの投稿に対する回答の中でのことで、実際のやりとりは次の通りです。
知りたいのですが、サイトのホームページにコメント付きJavaScriptを置くことで、特にそのサイトに関して、SEOや読み込み時間、またはそれ以外のことに影響がありますか?
これに対しMueller氏は次のように解説しています。
(実際のところ、大抵は小さい)ページサイズの違いはさておき、JavaScriptまたはHTMLのコメントがGoogleによるサイトの評価に影響することはありません。完全に無視します。(それぞれのページにメガ単位のコメントがある場合について話しているのでない限り)自由に設置し、また好きなようにコメントを残してください。
ブラウザの読み込み時間に関する違いがあるかもしれませんが、繰り返すと、これは実際のところコメント内のテキスト量によります。そのため、大きな違いがあるかどうか「https://developers.google.com/speed/pagespeed/insights/」や「http://www.webpagetest.org/」を使ってコメントあり/なしの状態でページを調べてみることをお勧めします。場合によっては読み込み時間が大きく減少します。また場合によっては、改善できるまでにしなくてはいけない余分な作業とユーザーがそれを実感できるまで改善することとはトレードオフです。しかし特定の状況について調べ、自身で判断する必要があります。
Mueller氏のいうように、読み込み時間が問題になる場合でも、よほど大量のコメントを書いていない限りは影響は出ないはずです。通常コーディングする中で求められるコメントに関してはまったく気にしなくていいでしょう。もし気にしなくてはいけないとしたら、ソースの中に大量のアスキーアートを仕込んでいるようなサイト等でしょうか。それでも、ちょっとした遊び程度のテキストが読み込み時間に大きく影響することはないと思います。
むしろコメントで注意しなくてはいけないのは、コメントの閉じ忘れなどですね。コメントのつもりが、閉じ忘れなどで意図せずコンテンツに含まれてしまっているページをまれに見かけるので、そちらの方は念入りにチェックした方が良いと思います。
余談ですが、コメントといえば、かつてはIE6のバグで特定の状況でコメントを設置するとコンテンツの最後の部分が複製される現象があり、必要なコメントを消さなくてはいけないこともありました。最近はIE6に対応する機会も減ったため、そんなバグも見なくなりましたが、原因が分からず悩んだ時期もありました。