ドメイン年齢はSEOに関連するのでしょうか。イギリスのHobo-Web LTDが運営するSEOブログに掲載されたShaun Anderson氏の「Domain Age An Important Google Ranking Factor in SEO?(ドメイン年齢はSEOにおける重要なGoogleのランキング要素なのだろうか?)」がとても興味深い内容でしたので、以下に記事を邦訳したものを掲載しています。

Anderson氏がこの記事を書くきっかけになったのは、先日当ブログでも「Googleのアルゴリズムを構成する要素」として紹介したAnn Smarty氏の記事のようです。Anderson氏はこの記事に上げられているドメイン13要素に関して、記事内でそれぞれにAnderson氏自身のコメントを入れて解説しています。

この記事で重要なことは、まずドメイン年齢が、Googleのランキング要素としては「それだけでは」あまり意味がなく、長く定期的に行われる引用等、信頼を得られる条件を経て始めて価値が生じるという主張でしょう。

また、一見ドメイン年齢が影響を及ぼしているような順位の改善であっても、それは他の要素による継続的な影響により自然に生じるような順位の改善であり、ドメイン年齢がただその年齢だけで評価されているのではないという主張でしょう。

訳に関しては、Anderson氏の原文が私には少々難解でした。丹念に翻訳することを心がけましたが、思わぬところで誤訳等があるかもしれません。誤りに気づかれたり、改善案がありましたら、お知らせ頂けると助かります。また、日本語にするとどうしても表現が上手くできないような場所に関しては、意図的に文章を変更した箇所もあります。英語の得意な方は直接原文をお読みになることをお勧めいたします。

ドメイン年齢はSEOにおける重要なGoogleのランキング要素なのだろうか?

SEOに考えを巡らせつつ…

少し考えてみる。私たちは順位の改善について話しているのだろうか。それともトラフィックについてだろうか。

トラフィックについてならば、それ自体に関して、少なくとも私の経験上、そうは思わない。Googleがそれについて何も知らないような10歳のドメインを持つことは、真新しいドメインを持つことと同じである。

Googleにおけるランキングはチャンスと【信頼】に集約される。

それは若い人間よりも、彼らが年上だというだけで、年取った人間を信頼すると言っているのと同じことだ。これは本当にあなたが信じることのできる基準だろうか、【それ自体】で?

同様に聞こう。あなたが、過程/経歴を【全く】信用しないかどうかを。ほら、実際に報われるような、長年にわたり培った信頼を欠くならば、信用を得ることが困難だと気づくだろう。

さらに、あなたは小学校で出会ったが、35年間音沙汰のなかった誰かを盲目的に信じられるだろうか。

人はお互いの行動から時間をかけてそれぞれに判断し合うものだ。だから、2010年までGoogleが同じものであると考えるのは妥当だろうか?

より良い状況なら、あなたは友人を信じるだろう。あなたが10年にわたって知っていたような友人なら。それ以外の知人はその年月を信頼の証とする。知れば知るほど、信頼は増すのだ。

何年にもわたって他人の手によって定期的に引用される10歳のサイトは、より権威があり、より信頼できるサイトだろうか? それには価値がある。

だが、それはサイトのアドレスの年齢が【それ自体で】ランキング要素として影響を及ぼすものではない。権威あるサイトに引用された1歳のドメインは、それ以上とはいわないまでも、同等の価値がある。

おそらく、ドメイン年齢は、それ以外の要素が考慮されて始めて影響を持つようになる。但し、私はGoogleがあらゆる段階で、あらゆる「ランキング要素」とあらゆるランキングの「条件」に関して、ちょうどこんな風に動いていると考えている。私は「ランキング条件」を伴わずに「ランキング要素」を見つけ出すことができるとは思っていない。

一部のランキングは、(私はこのように理解しているのだが)もし、サイトが十分に関連性があり、Googleの「信頼」を壊すようなことをしなければ、時が経つにつれ改善されるかもしれないが、おそらく、これはGoogleが関連あるコンテンツを見つけ出すことで徐々に改善されているからというのが理由であるに過ぎないのではないだろうか。

注目に価するのは、この微妙なランキングの改善は、ライバルたちが彼らのサイトに、より影響力のある効果を得ることに集中するならば、何れにせよ打ち負かされてしまうだろうということだ。

私はたくさんの10歳を越えるサイトを管理しているが、この年齢という基準は、それ自体では、Googleのランキング要素に相応しい価値を持ち続けてはいない。例えば、私は、3ヶ月前にひとつのリンクで主要な用語においてGoogleの2ページ目に表示させた、用語に完全一致するドメインを持っている。

私は思うのだが、あなたがランキング要素について考えるとき、真剣に、ひとりのGoogleのエンジニアであるように考えている必要があるし、これらの要素について推量することを楽しみ得る一方、どのような条件下なら、それらがあなたのSEOにとって、有益か、あるいは有害かを考えている必要がある。

私はエンジニアの視点からランキングを構成するアクチュアルな心理について理論化することの方が好きだ。ただ単に、パズルの一部を構成するブロックを組み立てるよりも。

ドメイン: 13要素(SEJより)

  1. ドメイン年齢(【それ自体は関係ない】)
  2. ドメイン登録期間の長さ(「(不当な)ドアウェイ・ドメインが滅多に一年以上用いられることがない一方で、(合法的な)価値のあるドメインには数年間の先払いが多いという」ことを知ってからも、【それ自体に】多くの効果があるとは思っていない。ドメインに対する数年分の先払いは、他の誰かにこのドメイン名を使用されたくないことを正確に物語っており、私見では、そこにGoogleがそれに報いることになるような何かをするような兆候はない。)
  3. 秘密あるいは匿名のドメイン登録情報(おそらく、スパムサイトを見るのと同様に【他の条件】が適合するならば、人間の審査の下で)
  4. サイトのトップレベルドメイン (地理的フォーカス、例: comとco.uk)(正しい)
  5. サイトのトップレベルドメイン (例: comとinfo)(場合による)
  6. サブドメインかルートドメインか(場合による)
  7. ドメインの過去の履歴(どの程度IPを変えたか)(場合による)
  8. ドメインの過去の所有者(どの程度所有者が変わったか)(場合による)
  9. ドメインに含まれるキーワード(モチロン。特に完全一致
  10. ドメインのIP(場合による。ほとんどの場合、関係ない)
  11. 近接したドメインのIP(場合による。ほとんどの場合、関係ない)
  12. (リンクなしの)ドメインの外部での言及(私は違うと思う)
  13. Googleウェブマスターツールでのジオターゲティング設定(モチロン、その通り)

私は上記のように、2010年には同じように何かをすることを検討している。だが、確実に一致させようとするよりも、単純な事柄をしっかり守ることで、Googleからより多くの利益を得ることだろう。何であれ明らかなものがあるならば、次のものがGoogleのランキングに影響する。

多分私が行っているのは、ランキングを良くするためのより明白な方法に集中するということだ。私は他人がやることよりもマシなことをやろうとしているし、やるだけだ。ドメイン年齢あるいは登録に関するこれらのシグナルそれ自体にはGoogleがその優位を評価するような信頼の兆しはない。

私はそれがあなたがいるべき場所、あなたが次にすることだとは思わない。とりわけ新しいサイトで2010年にランキングを改善するより重要な要素である目標としてあなたがフラグを立てるものは、伝統的なSEOの方法を用いることで、くだらないリアルタイムなんかじゃない。

原文: Shaun Anderson「Domain Age An Important Google Ranking Factor in SEO?(ドメイン年齢はSEOにおける重要なGoogleのランキング要素なのだろうか?)