ソーシャルメディアの利用が広がっていますが、皆さんのオフィスでは勤務中に利用することができるでしょうか。私は今のところ利用できていますが、友人の中には個人のメールをチェックできず、ブラウザのアップデートすら許してもらえないケースもあり、彼は未だにIE6を使っていて、仕事が終わった後にメールしてきます。それでも、明らかに仕事をしているであろう時間にFacebooKにアクセスしているように思われる場合もありますし、最近何か良い方法を見つけたのかもしれません。

BL Ochman氏は「Five Reasons Why Companies Should Not Block Employee Access to Social Networks(従業員がソーシャルネットワーキングにアクセスするのを企業が禁止すべきではない5つの理由)」で私の友人が働いているような会社の経営者に向けて、ソーシャルネットワークへのアクセスを禁止することの弊害について述べています。

個人的に妙に納得できるところもあったので、簡単にご紹介します。

1. 抵抗は無駄

eMarketerのレポートによると、スマートフォンからインターネットへアクセスする人の数はますます増えており、世界規模で見て2013年までに、モバイルからインターネットにアクセスする人の43%が彼らのモバイルからソーシャルネットワークにアクセスするようになるということです。これを食い止めるには、勤務中の携帯電話の利用を禁止するしかないですよね。あるいは会社内を圏外にしてしまうとか。

2. 人びとが他の手段で時間を浪費しないなんて思わないこと

ソーシャルネットワークは「ネットワーキング」につながり、時間を浪費するための別の手段を探すより、仕事をするだろう、とのこと。サボる人はサボるということでしょうね。

3. ソーシャル・ネットワークは実際には従業員をより生産的にする

895人の専門家の4分の3が、インターネットが人間としての知性を高めるといい、3分の2がインターネットの利用が読み書き、理解力の改善につながったといっているそうです。これはどうなんでしょうね。意識的に活用すれば色々と能力が伸びるとは思いますけれど…。

4. 素晴らしいチャンスを逃すことになる

Wikiやブログやフォーラムなど、組織内で利用することで協調性が高まり、あらゆるレベルの従業員をアイデアに貢献させることができるとのこと。またここから専門家が生まれ、彼らが素晴らしいアイデアを出してくれるからだそうです。この種の協調性を犠牲にしている企業では斬新なアイデアは生まれないとのことです。

身を持って体験したのは社内にオンラインであれオフラインであれ、ネットワークが適切に構築されない組織はだんだんと機能不全に陥るということですね。逆にその頃、危機意識を持って繋がりを保った人とは会社が変わってもお互いのスキルを高める情報交換ができています。

5. 従業員は会社側が考えるよりも信頼できる

管理側は従業員が秘密情報を漏らしたり、会社のことを上手く話せないんじゃないかと気にしますが、ほとんどの人は自分の職を危うくするほど、非常識ではないとのこと。また、企業にとってネガティブなことを話す人は営業時間にソーシャルネットワークにアクセスできようが、できまいが、何らかの方法を見つけるし、このネガティブなフィードバックも上手く利用すれば問題の早期発見に繋がるかも、ということです。

実際には組織の評判を傷つけるような出来事もありますから、必ずしも常識的な人ばかりとは限りませんが、困ったことをする人は営業時間中に監視していても、あまり意味がありませんね。Ochman氏は次のように主張しています。

あなたが従業員を信用できないとしたら、2つの問題の内のどちらか当てはまる。間違った人びとを雇っているか、雇った人びとを上手く訓練していないかだ。

結局のところ、ソーシャルネットワークの利用に関して懸念されていることの多くは、規模は異なりますが、ソーシャルネットワークがあろうとなかろうと常に存在してきた問題だと思います。ネガティブな側面ばかり考えず、ソーシャルネットワークを積極的に活用できる方法を考えた方がメリットは大きいような気がします。皆さんはどう思われますか。